ドキュメント / 基本知識
競合リサーチの基本
競合は「たぶんこうしている」ではなく、いま実際に出しているものを見ます。 広告も、検索で勝っているページも、公開されているので誰でも確認できます。 大事なのは「何をもって当たりとみなすか」—— ここを間違えると、当たっていないものを一生懸命まねすることになります。 このページはその見分け方と、AI に入れてある指示です。
市場・自社まで含めた整理は3C 分析の基本、 お客さん 1 人の深掘りはペルソナ分析の基本にあります。
2 種類ある
「競合を調べて」と言っても、目的によって見る場所がまったく違います。
| 目的 | 見る場所 | 手に入るもの |
|---|---|---|
| 広告を作りたい | 広告ライブラリ、実際の配信面 | 効いている訴求の型、遷移先ページの作り |
| 検索で勝ちたい | 検索結果の上位ページ | 足りていない話題、外れている項目 |
出している広告を見る
Meta(Facebook・Instagram)は、いま配信中の広告を誰でも検索できる仕組みを 公開しています。ログインも費用も要りません。ここから取れるのは次のものです。
- 広告の本文と、行動をうながす言葉(ボタンの文言)
- 遷移先のページの型(縦長のセールス型/フォーム直行/予約直行)
- 画像・動画の実物
- 配信を開始した日と、同じ広告が何本出ているか
台本まではライブラリに載っていないので、本命だけ動画を保存して文字起こしします。 全部やると時間がいくらあっても足りません。
「当たり」の見分け方
広告ライブラリに、出稿額と再生数はありません。 そこに無い数字を「推定 〇〇万円」のように書くと、 もっともらしいだけの資料になります。当たりの判定は、そこにある情報だけで行います。
| 手がかり | 読み方 |
|---|---|
| 何日回り続けているか | 30 日超=広告費を回収できている可能性が高い。90 日超=勝ちパターンとみなす |
| 同じものが何本出ているか | 同じ素材を重ねて出しているほど、社内で「効いている」と判断されている |
| 訴求のばらつき | 同じ訴求ばかりなら、そこが刺さっている。ばらついているなら、まだ探している最中 |
再生数が多い=当たり、ではありません。 予算を大量に使って伸びているだけの場合や、遷移先のページ側で説得し切っている場合があります。 「長く回っているか」のほうが、はるかに信頼できる手がかりです。
レポートに書くときは「継続配信 〇日・同一素材(クリエイティブ)〇件(取得日つき)」の形にします。 順位や配信状況は日々変わるので、いつ見た情報かを必ず添えます。
配信面で実物を見る
- ふだん使っているブラウザで見ない。 一度サイトを見た人向けの広告ばかりが出るので、一般の人に何が配信されているかが分かりません。 プライベートウィンドウ(シークレットモード)で見ます
- 出続けている広告は、成果が出ている参考例です。何度も見かけるものをメモしておきます
- 掲載されている面(記事の途中、メール、ストーリーズなど)も一緒に控えます。同じ素材でも面によって見え方が変わります
検索で勝っているページを見る
検索側は「誰が上位にいるか」だけでなく、上位ページが揃えている条件を数字で出せます。
- 上位 10 ページを文字数・見出しの数・キーワードの出る位置・内部リンクの数など約 50 項目で測ります
- 10 件のばらつきから「ちょうどいい範囲」を出し、自分のページが外れている項目だけを直します
- ばらつきが小さい項目ほど、上位が揃えている=効いていると考えます
- 「多いほど良い」ではありません。範囲より多すぎる項目は減らします
- 上位の 8 割が触れている話題は必ず入れる話題です。そのうえで、上位にない自分だけの話を足します
他のサイトから貼られたリンクの数は、無料では正確に取れません。 取れないものは推測値を出さず、対象外として扱います。
くわしくはSEO の基本にあります。
やってはいけないこと
- 丸ごと真似しない。抜き出すのは構成と狙いまでです。そのまま複製したものは、権利の問題以前にまず当たりません
- 参考にしたページを複製して、そのまま公開しない。作りを確かめるための複製は、社内で見るまでです
- 存在しない数字を書かない。出稿額・再生数・競合の売上は、公開されていないなら「不明」です
- 他社の広告画像を自社の素材として登録しない。読むために貼るものと、使ってよいものを混ぜません
- 比較で相手をけなさない。広告で直接比較すると、相手にも自分にもリスクがあります
AI に入れてある指示
- 競合は実物を見る。「たぶんこうしている」で書かない
- 当たりの判定は継続配信の日数と重複の本数で行う。再生数の多さを当たりの根拠にしない
- そこに存在しない数字(出稿額・再生数)を推定で書かない
- 取得日を必ず添える。配信状況も検索順位も、その日の状態でしかない
- 取れた件数を正直に書く。10 件のつもりが 6 件しか取れなかったなら、6 件で分析したと書く
- 参考にした広告・ページは、目的に言い換えてから自社向けに書き直す。丸写しをしない
- 他社のページの画面写しを、自社の素材として登録しない
- 比較表には負けている項目も載せる
- 相手企業の情報は、公開されている範囲だけを使う
頼むときの言い方
- 「競合 3 社がいま出している広告を集めて、長く回っているものの共通点を出してください」
- 「競合 3 社の遷移先ページの作りを比べてください」
- 「このキーワードで、うちのページが上位と何が違うか出してください」
- 「似た課題を解決した事例を集めてください」
AI がやらないこと
- 出典のない数字を書きません
- 非公開の情報を推測で埋めません
- 他社の広告・ページをそのまま複製して納品しません
- 調べた結果を外部に送りません。成果物は案件の中に残ります