ドキュメント / 基本知識
マーケティングの基本
打ち手は大きく 広告・検索と AI 検索(SEO / LLMO = AI 検索最適化)・ SNS アカウント運用の 3 つに分かれます。 この 3 つは届く相手も、効きはじめる速さも、止めたときに何が残るかも違います。 どれが優れているかではなく、いまの目的にどれが噛み合うかで選ぶものです。 このページは、その 3 つの違いと、それぞれの中での媒体ごとの違いをまとめた入り口です。
なお、この 3 つはどれも「まだ知らない人に届く」ための手段です。 一度来てくれた人にもう一度来てもらう手段は別にあり、その代表が LINE 公式アカウントです(下の節)。
3 つの違いを 1 枚で
| 広告 | 検索・AI 検索 | アカウント運用 | |
|---|---|---|---|
| 誰に届くか | こちらが選んだ相手に、こちらのタイミングで | いま探している人が、向こうから来る | 興味を持ちそうな人に、媒体が運ぶ |
| 効きはじめ | 出したその日から | 3〜6 か月かけて積み上がる | 3〜6 か月かけて積み上がる |
| 止めたら | その日に止まる | しばらく流入は続く | 投稿は残るが、伸びは止まる |
| かかるお金 | 出稿費が毎月かかる | 掲載費は無料。制作の手間がかかる | 掲載費は無料。制作の手間がかかる |
| 残るもの | 勝ちパターン(=作った素材と知見) | ページそのもの | アカウントとフォロワー |
| 向く目的 | いますぐの獲得、仮説の検証 | 継続的な問い合わせ、指名で選ばれること | 認知、ファンづくり、来店の後押し |
| つまずきやすい点 | 止めると元に戻る。予算が要る | すぐには効かない。競合が強いと入れない | 続かない。伸びるまで手応えがない |
3 つは代わりになりません。 「SNS を伸ばせば広告はいらない」「広告を出せば SEO はいらない」という置き換えは まず成立しません。広告で早く答えを見つけ、その答えを検索とアカウントに積む という順番のほうが、どの業種でも噛み合います。
共通のものさし「関心度の 3 層」
3 つの打ち手を同じ土俵で比べるために、 相手がどのくらい欲しがっている段階かという 1 本のものさしを使います。
| 層 | 状態 | 人数 | 効く打ち手 |
|---|---|---|---|
| 顕在層 | 「〇〇 予約」で検索している。もう買うつもり | 少ない | 検索広告、Google マップ、指名検索 |
| 準潜在層 | 迷っている、比べている、いいものがあれば欲しい | 中くらい | 動画広告、SNS 広告、比較・選び方の記事 |
| 潜在層 | そういう選択肢があると気づいていない | 多い | ディスプレイ広告、アカウント運用、認知目的の動画 |
申し込みや予約をゴールにするなら準潜在層より上を狙う媒体から始めます。 「知ってもらうこと」がゴールなら潜在層向けの媒体です。 顕在層で勝ち方を見つけてから潜在層へ広げるのが順番で、逆はほとんど成り立ちません。
広告:こちらから届けにいく
広告の強みは速さと再現性です。誰に・どの言葉で届けるかを自分で決められるので、 「この訴求は刺さるのか」を数日で確かめられます。逆に弱みは、止めた日に止まることです。
媒体ごとの違い
ユーザー数・比率は執筆時点の公開値をもとにした目安です。出稿前には最新の値を確認してください。
| 媒体 | 届く相手 | 得意なこと | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| Google 検索広告 | 検索シェアの大半。10〜60 代まで幅広く | 顕在層に特化。検索した言葉に合わせて出る | すでに探されている商材。ただし競合が多い分野はクリック単価が上がる |
| Google ディスプレイ | 提携サイト・Gmail・YouTube などを見ている人 | 潜在層に特化。安く広く露出できる | まず知ってもらいたいとき。ディスプレイで認知 → 検索広告で獲得の連携が定番 |
| YouTube | 20 代中心に幅広く。国内の利用者は 7,000 万人規模 | 動画で時間をかけて伝えられる | 説明が要る商材、価値が見た目で伝わる商材 |
| Meta(Instagram) | 20〜40 代中心。女性がやや多い(国内 3,300 万人規模) | 狙い撃ちの精度。実名基盤なので「似た人」を探すのが得意 | ターゲットがはっきりしているとき。とくに美容系と相性がよい |
| Meta(Facebook) | 中高年層が中心(国内 2,600 万人規模) | 同上。年齢・職業・興味での細かい絞り込み | 40〜60 代を狙うとき |
| TikTok | 若年層中心(近年は年齢層が広がりつつある) | たて型動画で一気に見られる | 見た目で価値が伝わる商材を、若い層に届けたいとき |
| LINE ヤフー | LINE は国内ほぼ全世代(9,000 万人規模)。Yahoo! は 30〜60 代が厚い | 他の SNS に届かない層への唯一の経路。日本国内に強い | 年齢層が高い商材、地方・全世代へ広く届けたいとき |
| X(旧 Twitter) | 10〜40 代中心(国内 7,000 万人規模) | 拡散。リポストには広告費がかからない | 話題になりやすい商材。ただし匿名文化で年齢・性別の精度は低い |
正しい運用のしかた
- 媒体は 1 つに決め打ちしない。候補を 2〜4 個に絞り、同じ素材・同じ金額・同じ期間で並べて比べます。条件を揃えないと、媒体の差なのか予算の差なのか分かりません
- 最初は自動に任せない。媒体の自動配信は過去の成果データを燃料にするので、データのない立ち上げ期は手動で「安く獲れた成果」をためるのが先です
- 媒体の得意な情報に沿って狙う。検索系(Google・Yahoo!)は検索した言葉、SNS 系はプロフィールとつながり、LINE はとにかく広く。媒体の強みと違う狙い方をすると効きません
- 撤退ラインを出稿前に決める。「いくら使って成果が何件なければ止めるか」を数字で先に置きます
- 審査の厳しい商材は少額で分散する。1 媒体に寄せていると、アカウントを止められた日に配信がゼロになります
検索と AI 検索:探している人に見つけてもらう
検索から来る人は自分から探しているので、もっとも申し込みに近い相手です。 そのぶん時間がかかり、3〜6 か月は積み上げの期間になります。 最近はここに「AI に聞く」という入り口が増え、対策の中身が 2 つに分かれました。
入り口ごとの違い
| 入り口 | 届く相手 | 何で決まるか | 効きはじめ |
|---|---|---|---|
| Google 検索(SEO) | 言葉で探している人。全国・全世代 | 上位ページが共通して満たしている条件+独自の中身 | 3〜6 か月 |
| Google マップ(MEO) | いま近くにいる人・その地域で探している人 | プロフィールの充実度、口コミ、写真、距離 | 表示回数は 1〜2 か月、売上は 4〜6 か月 |
| AI 検索(LLMO) | ChatGPT などに「おすすめは?」と聞く人 | AI が読める形になっているか、名前がブレていないか、第三者に言及されているか | 直したあと 14〜30 日で再測定 |
順位と「AI に選ばれること」は別物です。 検索は「何位か」の勝負ですが、AI は複数の情報源をまとめて 1 つの答えを作るので、 「答えの材料に選ばれるか」の勝負になります。 しかも AI の回答は毎回同じにはなりません。確実に載せる方法はなく、 確率を上げる取り組みとして扱います。
正しい運用のしかた
- 勝てない言葉に記事を書かない。狙う言葉の難しさは、検索結果の上位 10 件に「誰がいるか」で判断します。大手と行政が独占している言葉は、いま書いても入れません
- 新規で書くより、すでに表示されている記事を直す。表示回数が多いのに 4〜20 位の記事を直すのがいちばん早く効きます
- 店舗はまず地図から。「〇〇(地名)でおすすめ」の答えは、サイトよりも Google ビジネスプロフィールと口コミの影響を強く受けます。これは AI 検索の答えでも同じです
- AI 対策は土台から。AI の巡回を拒否していないか、読み取れる形になっているかを先に点検します。読まれていないページは、どれだけ良く書いても引用されません
- 効果は測ってから語る。AI に名前を挙げてもらえているかは、実際に質問を 10〜20 本投げて記録します
続きはSEO の基本、 AI 検索の基本、 Google マップ(MEO)の基本にあります。
LINE:来てくれた人に、もう一度来てもらう
ここまでの 3 つは、どれもまだ知らない人に届くための手段でした。 LINE 公式アカウントはその逆で、友だちになってくれた人にしか届きません。 そのかわり、送ったメッセージは相手のスマホの通知に出ます—— 集めたあとの受け皿として使うのが本来の役割です。
| 広告・検索・アカウント運用 | LINE 公式アカウント | |
|---|---|---|
| 届く相手 | まだ知らない人にも広がる | 友だちになった人だけ |
| 届き方 | 相手が見に来る・媒体が運ぶ | こちらから送る(通知に出る) |
| 向く目的 | 認知、新規の獲得 | 再来店・リピート・予約 |
| かかるお金 | 出稿費、または制作の手間 | 送った通数で決まる |
| つまずきやすい点 | 止めると戻る/すぐには効かない | ブロックされると二度と届かない |
LINE 単体では集客になりません。 友だちが増える入口(店頭の QR・SNS・広告)を先に作らないと、送る相手がいないままです。 上のアカウント運用で挙げた流れの、いちばん最後がここ—— 先に見つけてもらう手段を持っていないアカウントは、友だちが 1 人も増えません。
正しい運用のしかた
- 友だち数だけを追わない。増やすことだけを狙うと、来る見込みのない人が集まってブロックが増え、実際に届く相手はむしろ減ります。増えた数とブロックは必ず並べて見ます
- あいさつメッセージを必ず作る。友だち追加の直後に自動で送られる、いちばん読まれる場所です
- 送る回数を増やすほど効くわけではない。通数で費用がかかるうえ、多すぎるとブロックされます。減らすのはいつでもできますが、ブロックした人は戻ってきません
- 宣伝ばかりにしない。役に立つ話とお知らせを混ぜると、ブロックされにくくなります
- 「業界平均」の開封率と比べない。出回っている数字は根拠がはっきりしないものが多いので、自分の先月と比べます
続きはLINE 公式アカウント運用の基本にあります。
どこから始めるか
全部を同時に始めると、どれも中途半端になります。 目的と、成果がほしい時期で入り口を決めてください。
| 状況 | まず始めるもの | 次に足すもの |
|---|---|---|
| 今月から予約を増やしたい | 広告(顕在層から) | 受け皿ページの改善 → Google マップ |
| 店舗があり、近くの人に来てほしい | Google マップ | たて型動画のアカウント運用 → LINE |
| まだ誰にも知られていない | アカウント運用(TikTok・Instagram) | 当たった内容を広告に転用 |
| 問い合わせを長期で安定させたい | 検索(SEO) | AI 検索の土台整備 |
| 広告費を抑えたい | 広告で勝つ訴求を見つけてから | その訴求を記事とアカウントに積む |
受け皿がないまま集めない。 どの入り口から来ても、行き先のページが分かりにくければ申し込みにはなりません。 そして成果を測る仕組みが入っていないと、どれが効いたのか永久に分かりません。 測れる状態を作ることが、実は最初の一手です。
AllRev で繋げられるもの
| 打ち手 | 繋げる先 |
|---|---|
| 広告 | Meta 広告、Google 広告、LINEヤフー広告、TikTok 広告 |
| 検索・AI 検索 | Google Search Console、GA4 |
| アカウント運用 | Instagram(直接連携)、TikTok(直接連携) |
| 再来店・リピート(LINE) | Liny / Lステップ(LINE 公式アカウント) |
| 成果の計測 | コンバージョン API |
繋いでいない打ち手についても、考え方の部分は答えられます。 ただし数字は「未取得」と書くので、判断に数字が要るものは先に繋いでください (接続の全体像)。
AI に入れてある指示
- 媒体を決め打ちしない。候補を絞ったうえで、同じ素材・同じ金額・同じ期間で比べる設計を必ず添える
- 先に「誰に・なぜ・何を・どう伝えるか」を整理してから媒体を選ぶ。年齢と性別だけで媒体を決めない
- 関心度の 3 層で候補を絞る。申し込みがゴールなら準潜在層より上の媒体から始める
- 3 つの打ち手を置き換え可能なものとして説明しない。効きはじめの速さと、止めたときに残るものが違うと必ず書く
- 媒体をまたいで成果を合算しない。成果の数え方が媒体ごとに違うため、金額だけ足して 1 件あたりを出さない
- AI 検索での掲載を保証しない。順位の保証もしない
- 数字には出典と時点を添える。ユーザー数・シェアは変わるので、断定せず目安として書く
- 繋がっていない媒体の数字を推測で埋めない。「未取得」と書き、繋ぎ方まで案内する
このページで挙げた媒体ごとのユーザー数・比率は、各媒体が公表している値をもとにした目安です。 実際の出稿判断では、各媒体の最新の公表値を確認します。
アカウント運用:興味を持ちそうな人に運んでもらう
SNS のアカウント運用は、フォロワーに向けて発信する取り組み……ではありません。 いまの主要な SNS は、フォローしていない人にも「興味を持ちそうだから」と投稿を運びます。 フォロワーが少なくても届くのが、いまのアカウント運用の前提です。
媒体ごとの違い
並べると役割が分かれます。TikTok と Instagram で見つけてもらい、 YouTube ショートで検索から拾い、LINE で再来店につなげる—— この流れが店舗型ビジネスの定番です。 LINE だけは新しい人には届かないので、単体では集客になりません。
正しい運用のしかた
続きはSNS 運用の基本にあります。